ひねもす古本市について  | 主催者よりご挨拶

●「ひねもす古本市」 開催の目的

少し前までは、「古本」と言うと、大手新古書店で平積みされているような少し前のベストセラー本か、博識な店主のいる昔ながらの古書店で販売されているような価値ある稀少本、というイメージがあったかと思い ます。しかし近年、「古本×バー」「古本×古着」といった様々な形態の古本屋が出現し、また、インターネット を通じて全国の古本を気軽に購入できるようになるなど、古本を取り巻く状況は少しずつ変わりつつあります。

ところが、本を手放すということになると、まだまだその場は限定されているように感じます。まず一般的には、先に挙げたような大手新古書店に売りに行くという方が多いのではないでしょうか。そして、思い入れのある本の査定価格が「1円」でショックを受けたことがある方もおられるでしょうし、「これはいい本だと 思うのですが、かなり日焼けしてしまっているのでこのお値段をつけさせていただきました。」と一冊ずつ丁寧に説明してくれる店主さんに出会った方もおられるでしょう。しかしいずれにしても受け身な印象は拭えません。インターネット上の商店に個人で出品できるようなサービスだと、自分で出品価格を決められるようですが、そもそも私たちは本を「売りたい」のでしょうか。

人にとって本には二種類あると思います。一つは、自分には合わなかった本、意思をもって所有しているのではない本。そしてもう一つは、愛着があり、意思をもって所有している本です。私も前者の本は大手新古書店の買取サービスを利用することが多々あります。では後者は?

後者の本を手放すことはあまりないかもしれませんが、転居や収納上の都合やむなくといった場合、または自分にとっての役目は終えたけれども、また誰かのところで利用されたらいいなぁと思う本というのは、単に 「売りたい」というよりは、自分の手で素敵な誰かの元に届けたいなぁ、と思いませんか?

そのように考えていた頃、東京で開催されている『一箱古本市』の存在を教えてもらいました。一箱古本市とは、色々な人がみかん箱サイズの箱と古本を持ち寄り、それぞれの参加者が一日店主になって販売するという趣旨の古本市です。この話を聞いたとき、「なんて素敵な試みなんだろう!」と目からうろこでした。 そして、自分も本を介していろいろな人が交流を持てるような場を作りたいと思い、2009年3月1日に第 一回目の「ひねもす古本市」を開催しました。今回は、その第二回目となります。

●「ひねもす古本市」の特色:「古本市×ライブ」

既に数多く開催されている古本市の中で、自分だからできることとは何だろう?また、続けていくためには何が必要だろう?と考えたとき、私は本と音楽が好きなので、「古本市×ライブ」という企画を思いつきました。 読書好きな人、音楽好きな人、その両方が好きな人に楽しんで頂ける一日になればとてもうれしいです。


(ひねもす古本市主催・もちこ)

これまでの「ひねもす古本市」

第1回 2009年3月1日(日)開催
http://hotcakes.web.fc2.com/book/index.html

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